- 低分子化された水溶性食物繊維β-グルカンを含むオーツミルクには、空腹感を抑制する効果がある
- この効果は腸内発酵を介したセカンドミール効果と関連している
- オーツミルクを朝食に摂取すると、昼食時の空腹感が抑制される
- 腸内発酵しやすい対象者では、昼食後の血糖上昇も抑制される
低分子化された水溶性食物繊維β-グルカンを含むオーツミルクにはセカンドミール効果として空腹感の抑制効果があることを確認~3月6日 日本農芸化学会 2025年度大会で発表~ | 2025年 | プレスリリース・お知らせ | 株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.



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低分子化された水溶性食物繊維β-グルカンを含むオーツミルクにはセカンドミール効果として空腹感の抑制効果があることを確認~3月6日 日本農芸化学会 2025年度大会で発表~ 2025/04/08 株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)と大妻女子大学 青江 誠一郎教授らは、低分子化された水溶性食物繊維β-グルカンを含むオーツミルクには、空腹感を抑制する効果があり、腸内細菌への作用(腸内発酵※1)を介したセカンドミール効果※2である可能性を確認しました。 本研究成果を2025年3月4日から3月8日に開催された日本農芸化学会 2025年度大会で発表しました。 ※1腸内に生息する細菌が食物繊維などを分解してエネルギーや副産物を作り出すことで、さまざまな効果が期待されています。 ※2最初の食事(ファーストミール)の4~6時間後の食事(セカンドミール)において、血糖上昇やエネルギー摂取などの生理的応答に及ぼす効果の総称です。腸内発酵により作り出される副産物がセカンドミール摂取時の血糖上昇やエネルギー摂取に影響を及ぼすことが知られています。 研究成果の概要 低分子化された水溶性食物繊維β-グルカンを含むオーツミルクに関して、以下の内容を確認しました。 1. 朝食(ファーストミール)時にオーツミルクを摂取したところ、昼食(セカンドミール)時の空腹感が抑制されることが明らかになりました。 2. 空腹感の抑制は腸内発酵と関連することが確認されました。 3. 腸内発酵しやすい対象者※3に限ると、昼食(セカンドミール)後の血糖上昇を抑制する効果も確認できました。 ※3腸内発酵の指標である呼気中水素ガス濃度から設定し、セカンドミール摂取直前からそれ以降の呼気中水素ガス濃度の曲線下面積(iAUC4-6)が2.5 ppm・hより大きい対象者を腸内発酵しやすい対象者としました。AUCとは、濃度などの時間変化を示したグラフでの曲線下面積を意味します。 研究成果の活用 生活習慣病の増加が問題となっている日本において、低分子化された水溶性食物繊維β-グルカンを含むオーツミルクの摂取による、血糖上昇抑制や食べ過ぎ防止等の効果の可能性を研究することで、日本人の健康と食生活の改善に貢献してまいります。 研究の目的 穀物の中でもオーツ麦は水溶性食物繊維β-グルカンを多く含むことが知られています。一方、β-グルカンは粘性が出やすいことから、飲料であるオーツミルクをつくる際は、オーツ麦に含まれる、でんぷんおよびβ-グルカンを低分子化したり、除去したりすることにより液状化するのが一般的です。私たちの以前の研究※4にて、オーツミルクに含まれる低分子β-グルカンは短時間で腸内発酵することを確認したため、本研究では、腸内発酵を介した具体的な効果としてセカンドミール効果を評価しました。 ※4オーツミルクに含まれる水溶性食物繊維β-グルカンが低分子化により短時間で腸内細菌に作用することを確認 ~11月30日 日本食物繊維学会 第29回学術集会で発表~ 発表内容 タイトル腸内発酵を介したセカンドミール効果に対するオーツ麦β-グルカン含有飲料摂取の影響 (ランダム化二重盲検プラセボ対照3群3期クロスオーバー試験) 方法健常な18歳以上65歳未満の日本人男女18名(最終的な有効性解析対象者は16名)を対象に、ランダム化二重盲検プラセボ対照3群3期クロスオーバー試験を実施しました。対象者は試験食品として、低用量(低分子β-グルカン※5を0.7g含む穀物飲料)、高用量(低分子β-グルカンを1.4g含む穀物飲料)、プラセボ(β-グルカンを含まない飲料)を各試験日の朝食(ファーストミール)時に摂取し、4時間後に昼食(セカンドミール)として共通食(米飯150g)を摂取しました。ファーストミール摂取前を0時間とし、6時間目までの血糖値と食欲関連指標ならびに腸内発酵関連指標を評価しました。 ※5本研究では、分子量がおよそ3,000 Da以下のものを低分子β-グルカンとしました。 結果全例解析では、β-グルカン高用量群と低用量群はプラセボ群より、セカンドミール摂取前の空腹感(VAS法で評価)が有意に低値でした(図1)。また、空腹感(AUC1-6)※6と腸内発酵の指標である呼気中水素ガス濃度(Cmax0-6)※7が有意な負の相関関係を示したことから、空腹感の抑制と腸内発酵との関連が示唆されました(図2)。 さらに腸内発酵しやすい対象者についてサブグループ解析したところ、高用量群はプラセボ群よりセカンドミール摂取2時間後の血糖値が有意に低値でした(図3)。 ※6本研究ではファーストミール摂取後1時間目から試験を終了した6時間目までの空腹感の曲線下面積をAUC1-6として示しています。 ※7Cmaxとは、濃度などの時間変化を示したグラフでの最大濃度を意味します。本研究ではファーストミール摂取前から試験を終了した6時間目までの呼気中水素ガス濃度の最大値をCmax0-6と示しています。 図1:低分子β-グルカン摂取による空腹感抑制効果 図2:空腹感と腸内発酵の関連 図3:低分子β-グルカン摂取による血糖値低減効果 (腸内発酵しやすい対象者におけるサブグループ解析) 考察本研究から、オーツ麦由来の低分子β-グルカン含有飲料は空腹感の抑制効果があり、腸内発酵を介したセカンドミール効果による作用の可能性が示唆されました。 シェア
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ソース:https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2025/04_08/index.html?link=rss
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