- ファミリーマートはセルロースナノファイバーを使用した物流資材の活用に関する実証事業を静岡県で開始する。
- 事業の目的は物流資材の薄肉化・軽量化を実現し、コンビニエンスストアの物流課題を解決すること。
- 実証事業には伊藤忠商事、三甲、京都大学も参加し、CNFを使用した物流資材の開発を行う。
- 実装対象は店舗への商品配送に用いる「バット(番重)」という物流資材で、約80店舗で検証を行う。
- ファミリーマートがCNF実装の実証事業に参加するのは世界初となる。
セルロースナノファイバーを使用した物流資材の活用に関する 実証開始について ~静岡県より採択を受けファミリーマート一部店舗で効果検証~



セルロースナノファイバーを使用した物流資材の活用に関する実証開始について~静岡県より採択を受けファミリーマート一部店舗で効果検証~ 株式会社ファミリーマート(本社:東京都港区、代表取締役社長:細見 研介、以下「ファミリーマート」)は、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)、三甲株式会社(本社:岐阜県瑞穂市、代表取締役社長:後藤 利彦、以下「三甲」)、国立大学法人京都大学生存圏研究所(本部:京都府宇治市、所長:山本 衛、以下「京都大学」)と共同で、「セルロース複合樹脂(セルロースナノファイバー)を使用した物流資材の小売店舗網での実装実証事業」を推進することに合意しました。当実証事業は既に静岡県の「令和7年度 セルロース循環経済ビジネス実証事業」※1に採択されており、今年8月から約半年間かけて静岡県内のファミリーマート約80店舗で実装し、その効果を検証します。 「セルロースナノファイバー(以下「CNF」)」は、優れた強度特性やリサイクル性等を有する、木材由来の素材です※2。CNFの2024年の市場規模は推定60億円に留まるも※3、持続可能な素材への代替需要やバイオマス活用の観点から、脱炭素の切り札として著しい成長が期待されています。CNFは日本の大学・企業が世界の研究開発をリードしてきましたが、一方でコスト等の課題から産業用途での活用がまだ限定されており、企業による実用化が急務となっています。 今般、ファミリーマートは、伊藤忠商事、三甲、京都大学とともに、CNFを使用した物流資材の開発に着手しました。CNFを用いることで物流資材の薄肉化・軽量化を実現できる可能性があり、その特性がコンビニエンスストアの物流課題の解決(作業負担軽減や積載効率改善)に寄与すると考えられることから、当実証事業に参加しています。小売店舗でのCNF実装は世界初となります。 当実証事業の開発対象は、店舗への商品の配送で使われる「バット(番重)」※4という物流資材です。三甲がCNF配合のバットを製造し、ファミリーマートが物流資材を静岡県内の約80店舗への配送で使用します。また、CNFの第一人者である京都大学矢野浩之特任教授が製品性能評価・環境評価を実施します。当実証事業は、将来的には15%以上のバットの薄肉化・軽量化を目指すとともに、他の物流資材への展開も検討していきます。 ■スキーム図 ■実証事業構成企業 各社の役割 ※1 静岡県セルロース循環経済ビジネス実証事業|静岡県公式ホームページ ※2 セルロースナノファイバー(CNF)とは、植物の主成分であるセルロースを機械的・化学的処理によりナノメートル(ナノは10億分の1)サイズまで細かく解きほぐした素材。原料は持続的に供給可能な木材由来で、強度特性・リサイクル性に優れており、樹脂等への複合が期される先端素材。 (a)セルロース繊維、(b)CNF ※京都大学 矢野浩之特任教授 提供 ※3 CNF市場規模:セルロースナノファイバー世界市場に関する調査を実施(2024年) ※4 バット(番重):主に食品の輸送に用いられる、薄型の運搬容器。現在はプラスチック製。 ファミリーマートは、「あなたと、コンビに、ファミリーマート」のもと、地域に寄り添い、お客さま一人ひとりと家族のようにつながりながら、便利の先にある、なくてはならない場所を目指してまいります。 以上 PDF(576KB) ニュースリリース2025年
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ソース:https://www.family.co.jp/company/news_releases/2025/20250718_02.html
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セルロースナノファイバーを使用した物流資材の活用に関する実証開始は、持続可能な素材への代替需要やバイオマス活用の観点から非常に興味深い取り組みだと感じました。特に、コンビニエンスストアの物流課題の解決に向けて、CNFを活用する可能性がある点は革新的であり、今後の成果が楽しみです。